解説
憲法9条も核兵器も、政治とは呪術だった…?!
太古よりの宿命に導かれた二人の女が、富士山麓と太平洋を狂気に染める怒濤の34分!
あまりにも偉大だからやるのよ!
『女優霊』『リング』シリーズの脚本、そして『ソドムの市(ホラー番長シリーズ)』の監督によって今なお熱狂的な人気を誇るJ-ホラーの仕掛人・高橋洋が、様々な困難や制約下にある日本映画界にあって、その本格派エンターテインメント映画へのこだわりと妄執の限りをぶつけるべく完成させた驚異のハイテンション・スペクタクル——それが『狂気の海』だ!
憲法9条改正、核武装論、日本とアメリカの関係など、一見、社会派テイストの強い本作だが、高橋監督が目指したのは“本当に日本が沈没する”パニック映画! まさにこれからの日本映画界を引っ張って行こうとする監督自身の強い意思の現れであり、それが出来ない現状への警鐘でもある。
そんな高橋監督の強烈なこだわりに見事に応え、古代ムー帝国の末裔、偉大なる富士王朝女王と、夫と憲法9条という両者への愛に引き裂かれる首相夫人の二役を演じるのは『ビジターQ』や『愛妻日記〜童心』などで、その妖艶な魅力を危険なまでに発散する個性派女優・中原翔子。前代未聞の国家的危機に苦悩する日本国首相役に『世界で一番美しい夜』の田口トモロヲ。そして〈FBI霊的国防部〉捜査官リサ・ライス役に黒沢清監督作品でもおなじみの長宗我部陽子と、まさに監督自身が「理想のキャスティング」と呼ぶに相応しい実力派が集まった。
画面に大写しにされる〈憲法第9条〉の条文——この衝撃的な映像は、高橋監督が敬愛してやまないアニメ脚本家/小説家・辻真先氏の異色作、モノクロTV版「サイボーグ009」第16話『太平洋の亡霊』にインスパイアされたものである。もちろん冒頭のハワイ海岸のショットからして、その執着ぶりは明らかだ!(いや、ハワイは偶然。本当です! 高橋洋・談)
「凄い映画が登場した! 高橋洋の『サイボーグ009 太平洋の亡霊』への妄執がこんなかたちで炸裂するとは誰も思うまい。21世紀を代表する社会派エンターテインメントの傑作である」
(柳下毅一郎 映画評論家/翻訳家)





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